2021年4月より五泉高校の探究学習アドバイザーを務めることになりました。
これまで各地で携わってきた探究学習やPBL、地域協働のコーディネートを行ってきた経験を活かし、ご縁のある五泉高校の探究学習の設計に関わらせていただきます。
学年団の先生方と顔合わせも兼ねたキックオフを経て、4月26日に山本が講師を務め総合探究のスタートの位置づけである講演会&ワークショップを開催しました。
約90分の時間を使い、前半50分は講演会、後半30分は問いを立てる練習もかねたワークショップ。
前半は探究が求められる社会的背景と探究学習のイメージを経験に基づきながら、高校1年生でも理解できるようポイントを絞って解説。
入学してまだ2週間程度でコロナの影響もありコミュニケーションが十分に取れていないことや、マスクをしながらのグループワークにどこか緊張した様子でしたが、後半のワークも大人でも難しい自己の内面と向き合い価値観に基づき問いをつくるワークに最後まで取り組んでくれました。
最後に手を上げて探究学習への期待値を示してもらいましたが、半数以上の生徒が前向きに捉えてもらえて一安心。
先生方も新1年生がここまで取り組めるとは思わなかったと驚いていて、やはり大人側が生徒のポテンシャルを信じれるかにかかっているなぁと感じた次第です。
探究以前に高校3年間をいかに過ごしていくかという学びに向かうマインドセットを早い段階で醸成できるかが大事ですので、学年団とカリキュラムに関わるメンバーで丁寧に対話を重ね、こうして4~5月に生徒に理念や目標、今後の見通しを明確に示せるかがその後の活動の成否を大きく分けると考えます。
当日は地域の方や大学生など20名以上の申し出があったという探究サポーターの皆さんも何名か見学にいらっしゃり、これから始まっていく探究活動へ向けた機運も高まったように感じました。
過去様々な学校にお邪魔してきた経験から思うのは、こうした校外の存在との協働的取り組みで肝になるのは、現場の先生方のスタンス(学びの深さ、情報感度、熱量、積極性)と管理職の理解度だったりします。
仮に潤沢に予算があっても発展しないところは何年やっても変わらない。これは企業組織も同じですね。
学習指導要領が変わり上からの指示でやらざるを得ないからやるのではなく、それをやる意味意義を自分たちになりに見出し、どれだけ自分ごとに落とし込んでやれるか。
テストや成績のために仕方なく勉強するのではなく、いかに学ぶ意味意義を自分ごとにできるかが大事な生徒の学びと同じですね。
先生方が本気でやろうとしているかは、些細なことですがこうした板書一つから感じたりするものです。 (そしてこういうのが個人的には嬉しかったりします)
五泉高校の探究学習への伴走ははじまったばかり。ここから3年間で生徒、そして先生方がどのように変わっていくのか楽しみです。
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